妊婦旅行の移動手段(乗り物)

妊婦が旅行を計画する場合、移動手段をどうするかはよく考えなければいけませんよね。飛行機や車、フェリーなど乗り物別に注意事項をご紹介します。


飛行機を利用する


飛行機 妊娠中に飛行機を利用する場合は、かかりつけの産婦人科医に一度相談しておきましょう。正常な妊娠かつ安定期に入っていれば、飛行機に乗ることは可能だと思われますが、普段からお腹が張りやすい方や貧血気味の方などは医師との相談の上で搭乗できるかどうかを決めましょう。また前置胎盤の方や、早期出産の可能性が大きい方は飛行機の利用を控えるように医師から言われるかと思われます。

また飛行機の予約時や搭乗前には、妊婦であることを乗務員(係員)に告げておいた方がいいでしょう。また出産予定日まで4週間(28日)以内に入っている方は、医師の診断書(搭乗日を含め7日以内に発行され、「航空機旅行はさしつかえない」旨明記したもの)が必要となります。なお、7日以内に入っている方は産科医の同伴が必要となります。(参考:ANA ファミリーらくのりサービス

搭乗日 診断書
(※)
同意書
(空港で記入)
医師の同伴
安定期〜出産予定日29日以内 不要 不要 不要
出産予定日28日〜8日以内 必要 必要 不要
出産予定日7日以内 必要 必要 必要

※「診断書」は搭乗の7日以内(ご搭乗日を含めて)に発行された「航空旅行を行なわれるにあたり、健康上支障がない」という旨を医師が明記したものとします。

機内では気圧の低下により腸内にガスが溜まりやすく、吐き気を誘引しやすいそうです。搭乗前に炭酸系飲料の飲用は控えるようにしましょう。また機内の湿度は低くかなり乾燥しているので、適度な水分補給を心がけましょう。

空港でのセキュリティチェックについて
空港でのセキュリティチェックでは、ゲートを通過する際にお腹への影響がないかを心配される方もいらっしゃるかと思います。元空港勤務の方のお話では、人体に影響があるとされるX線による検査は手荷物に対してのみ行われているそうで、手荷物が通過する際にX線を照射して中身を透視します。人が通過する金属探知機にはX線は使われておらず、たとえ妊婦さんであっても問題ないそうです。

自家用車を利用する

自家用車を利用する場合のメリットは、やはり体調に合わせて休憩を取ったり、自由に座る姿勢を変えたりできることでしょう。しかし長時間にわたる車の移動では、車の振動によりお腹が張りやすくなる傾向にあるようです。また渋滞に巻き込まれないように事前にルートを確認しておく必要もあるでしょう。移動距離が長く、長時間の移動となることが分かっている場合は、新幹線や飛行機を利用した方がベターです。
妊婦自身が運転する場合は、妊娠中は注意力が低下していることを頭に入れて、余裕のあるスケジュールを組み、慎重に運転しましょう。

新幹線を利用する

新幹線での移動は飛行機に比べて大きな気圧の変化が生じない点でおすすめの移動手段です。座席は、気分が悪くなった場合に備えて通路側、そしてトイレや多目的室に近い座席を指定しておくとよいでしょう。

フェリー(船)を利用する

フェリーを予約する時は妊娠している旨を伝えるようにしましょう。妊娠6ヶ月以上だとフェリーに乗船できない場合があります。(各フェリー会社によって乗船条件が異なるようですので、事前に確認が必要です。)またつわりがある人や普段から酔いやすい人は、揺れにより気分が悪くなる恐れがあるため注意が必要です。船酔いの対策としては、ゆれの少ない船の中心を陣取るとよいでしょう。船内案内所の近くや2等の中心(窓側を避ける)は船の中心にあたり、比較的ゆれにくいとされています。

高速バスを利用する

私が個人的に特に注意が必要だと(出来れば控えるべきだと)感じるのは高速バスを利用する場合です。揺れの心配だけでなく、長時間同じ姿勢でいなければならず、休憩時間や場所も決められているかと思います。緊急時は停留所で停まってくれるでしょうが、気分が悪くなったり、お腹が張ったりした場合、すぐに停車してもらうことは難しいのではないでしょうか。(この点は飛行機や新幹線も同じことがいえますね。)

その他公共交通機関を利用する

旅先でバスや電車を利用する場合は、ラッシュアワーの時間帯を避けるような時間配分を心がけ、また乗り換え方法などは事前に調べておいた方がよいでしょう。距離が近くてもタクシーを利用すると便利な場合もありますね。

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